あらすじ(ネタバレあり)
ロシアの田舎町。放蕩者の父フョードル・カラマーゾフには三人の息子がいる:長男ドミートリー(情熱的)、次男イワン(理性的な無神論者)、三男アリョーシャ(信仰篤い修道士)。
ドミートリーと父は同じ女グルーシェニカを巡って争い、ドミートリーは父を殺すと脅す。ある夜フョードルが殺される。ドミートリーが逮捕されるが、実際に殺したのは私生児の弟スメルジャコフだった。スメルジャコフはイワンの「神がなければ何をしても許される」という哲学に触発されて犯行に及んだ。
イワンはスメルジャコフから告白を受けるが、スメルジャコフは証言前夜に自殺する。裁判でドミートリーは状況証拠で有罪判決を受けシベリア流刑に。イワンは罪悪感から精神を病む。アリョーシャは地域の子どもたちと共に生きる道を歩む。
有名な「大審問官」の章:イワンが語る思考実験。キリストが再び現れたが大審問官に捕らえられ「自由は人間には重すぎる。我々は人々の自由を奪い、パンと奇跡と権威を与えた。それでよかったのだ」と説かれる。
読みどころ
- 神・自由意志・善悪を全て問う哲学的深度
- 三兄弟がそれぞれ人間の側面(感性・理性・信仰)を体現
- 「大審問官」の章だけで独立した傑作として読める