あらすじ(ネタバレあり)
大恐慌とダストボウル(砂嵐で農地が死んだ)時代のオクラホマ。ジョード一家は銀行に農地を差し押さえられ、「カリフォルニアには仕事がある」という広告を信じてルート66を西へ旅する。
旅の途中、祖父は死ぬ。祖母も倒れ、苦しい状況で西部に入る。カリフォルニアに着いてみると、移民労働者があふれ仕事は奪い合いで、地元民から「オーキー(田舎者)」と差別される。
農場主たちは組合を組もうとする労働者を弾圧する。息子トムは組合の指導者を守ろうとして警官を殺してしまい逃亡を余儀なくされる。母に別れを告げるとき「どこか一人が飢えて戦うところには私がいる。暗闇の中で怒って叫ぶときには私がいる」と語る。
物語の衝撃的な結末:洪水で車が流され、川岸の廃屋で雨の中を過ごす。ローズオブシャロンは死産した後、水に流され死にかけた老人に自分の乳を飲ませる。絶望の中の人間的な連帯。
読みどころ
- 大恐慌時代のアメリカの格差と移住者の苦境の証言
- 結末の母乳シーンの「神聖な奇妙さ」
- ノーベル文学賞受賞作。アメリカ文学最重要作品の一つ