あらすじ(ネタバレあり)
孤児のピップは墓場で逃亡囚マグウィッチに遭遇し、ヤスリとパイを盗んで届ける。後に廃屋に住む奇妙な老婦人ミス・ハヴィシャムの屋敷に通い始め、彼女の養女エステラに恋をする。
ある日、ロンドンから弁護士ジャガーズが来て「正体不明のパトロンが教育費を出す。紳士として育てる」と告げる。ピップはエステラのパトロンがミス・ハヴィシャムだと思い込み、ロンドンに出る。
真相:パトロンはかつての脱獄囚マグウィッチだった。オーストラリアで財を成した彼が、恩人のピップを「紳士」に育てることに人生を捧げていた。マグウィッチは逃亡犯であり、イギリスに戻ったことで逮捕されて死刑判決を受け、病気で獄中死する。
同時に判明するのは、エステラはマグウィッチの娘だということ。ミス・ハヴィシャムは恋人に結婚式当日に捨てられたトラウマから、エステラを「男を傷つける道具」として育てた。
ミス・ハヴィシャムは炎で死に(半ば自滅的な事故)、エステラは不幸な結婚後に独立した女性になる。物語の最後、ピップとエステラは廃墟になったミス・ハヴィシャムの屋敷で再会し、「別れを告げない」と言って去る。
読みどころ
- 社会的上昇と「本物の価値」の問い
- ミス・ハヴィシャムという婚礼衣装で生きる女性の異様な迫力
- マグウィッチへの感情が変化するピップの成長