ミステリー歴史記号論
薔薇の名前The Name of the Rose
Umberto Eco / イタリア / 1980年 ・ 読了目安 480分
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中世修道院の連続死。禁書された本の秘密が、すべての鍵を握っていた。
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あらすじ
あらすじ(ネタバレあり)
14世紀イタリアの山上の修道院。フランシスコ会修道士ウィリアムと見習いのアドソが訪れると、相次いで修道士が死ぬ事件が起きる。
ウィリアム(シャーロック・ホームズがモデル)は鋭い推理で調査を進める。修道院には巨大な迷宮状の図書館があり、司書以外は立ち入り禁止。死んだ修道士たちの指が黒く染まっていることに気づく。
真相:長老司書ホルヘは、アリストテレスの「詩学」第二巻(喜劇論)が存在すると信じており、その書物を秘蔵していた。「笑いは神への畏れを失わせる」と確信するホルヘは、その書物を毒で汚染していた。ページをめくるために指を舐める習慣のある修道士たちが次々と毒死していた。
ウィリアムが真相に迫ったとき、ホルヘは禁書に火をつけ、図書館全体が炎上する。何世紀もの知識が失われた。ホルヘも炎の中へ消える。
アドソは老いてからこの記録を書き残す。「薔薇はかつて存在した。今はその名前だけが残る」という言葉で終わる。
読みどころ
- 「笑いと知識」を恐れた権力が知を燃やすという、あらゆる時代の寓話
- 記号論・中世神学・修道院文化の博識が物語に溶け込む知的快楽
- 「名探偵は謎を解いたが、図書館は燃えた」という逆説的な結末
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