あらすじ(ネタバレあり)
アルジェ在住のムルソーは母の死の知らせを受け、養老院に向かう。しかし彼は葬儀で泣かず、翌日には女性と映画に行き、セックスし、友人の揉め事に巻き込まれる。
炎天下のビーチでアラブ人と対峙したムルソーは、眩しい太陽のせいで引き金を引き、アラブ人を射殺する。さらに倒れた相手に4発を撃ち込む。
裁判でムルソーが問われたのは殺人よりも「母の葬儀で泣かなかったこと」「翌日映画を見て女性と寝たこと」だった。社会的感情のない「魂の喪失者」として糾弾される。
死刑判決を受けたムルソーは、最後に牧師の説得を怒鳴りつけて追い返す。そして初めて自分の心が「世界の優しい無関心」に開かれたと感じ、穏やかな境地に達する。処刑の朝、彼は憎しみの叫び声で迎えられることを望む。
読みどころ
- 不条理哲学の完璧な小説的表現
- ムルソーが悪人か被害者かを問い続けさせる曖昧さ
- 「太陽のせいで撃った」という台詞の衝撃と深度